奈良県南部の町、大淀町で上映会があります

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映画『Yokosuka1953』上映会のお知らせ

――戦後混乱期を生きた、女性と子どもたちの記憶を未来へ

2026年2月14日(土)、奈良県大淀町・龍王山光明寺にて、映画『Yokosuka1953』の上映会が開催されます。

この映画が初めて劇場で上映されてから、すでに3年以上が経ちました。
それでもなお、こうして上映の機会を設けてくださる場所があることを、心からありがたく感じています。

この映画は、「戦後混乱期の過酷な日々を生きた女性と子どもたちに贈る」
――そんな想いから生まれた作品です。

そして最近、あらためて考えることがあります。
『Yokosuka1953』とは、いったい何なのだろうか、と。

戦後の闇を暴いた映画なのか。
いいえ、そうではない。

そこに映っているのは、苦しさの中を生きた人の強さであり、その美しさなのだと思います。

この上映会が、そうしたことを一緒に考える時間になればと思っています。


上映後は、監督×プロデューサーによる生トークも

上映後には、本上映会の主催である「映画塾」の塾長でもあり、映画プロデューサー・河井真也さんと、「Yokosuka1953」の監督である私の対談があります。河井さんは、数々の誰もが知る名作を生み出した名プロデューサーです。
どんなお話ができるのか、今から楽しみです。

河井真也

映画プロデューサー
(映画塾 塾長)

河井真也 映画プロデューサー

映画プロデューサー(奈良市出身東京在住)

武蔵野美術大学(映像学科)客員教授。

1958年12月10日生。元フジテレビのヒットメーカーで、映画プロデューサー。奈良高校出身(卒業)。慶應義塾大学法学部卒業。映画70本以上制作。武蔵野美術大学客員教授。映画祭の審査員を歴任。映画プロデュース作品「私をスキーに連れてって」「リング」「スワロウテイル」「南極物語」「病院へ行こう」「Love Letter」「ヤンヤン・夏の想い出」「力道山」「愛のむきだし」等作品多数。

開催概要

日時
2026年2月14日(土)

会場
龍王山 光明寺
(〒638-0821 奈良県吉野郡大淀町下渕879)

当日のスケジュール

  • 13:30~ オープニング(10分)
  • 13:40~ 映画上映(107分)
  • 15:30~ 休憩
  • 15:40~ 木川剛志監督 × 河井真也プロデューサー対談(35分)
  • 16:15~ 質疑応答(10分)
  • 16:25~ 抽選会(10分)
  • 16:35  終了予定

大淀町

今回のお話をいただいたとき、少し驚きました。
今回の上映会が行われる「光明寺」さんのある大淀町は、私が朝日新聞和歌山版で連載している「ウラマチぶらり」で取り上げる予定で、すでに調査に訪れていた場所だったのです。

日付を確認すると、2024年7月27日。
暑い日で、大淀町の旅館に泊まり、蒸し暑い夜を過ごしたことを覚えています。

確か、そのときは事前にそれほど調べることもなく、ネタ探しのつもりで向かったのですが、到着してすぐに「下渕マーケット」のインパクトに圧倒されました。よかったら、ぜひネットで検索してみてください。廃墟に関心のある方々のあいだでは、よく知られた場所です。

私自身も写真を撮影していました。以下に掲載しますが、昨年8月のハードディスククラッシュの影響で、復旧できたのは白黒写真のみとなっています。左から、駅前商店街、下渕マーケットの全景、そして廃墟化した内部の様子です。

もちろん、この下渕マーケットの存在感には強い衝撃を受けましたが、それと同時に驚かされたのが、「過疎が進んでいる」と言われるこの町に、これほど大きな商店街があったという事実でした。多くの店はすでに閉まっているものの、かつてここに確かな賑わいがあったことが、建物の規模からはっきりと伝わってきます。

その理由を探ろうと、私は町を歩き回りました。
大淀町は吉野川沿いに位置していますが、川を渡って対岸の下市町にも足を伸ばしました。そこにも、「かつて」の繁栄を想像させる、奇跡的とも言える魅力的な建物が数多く残っていました。

下市町には、「弥助」という非常に長い歴史をもつ寿司屋もあります(残念ながらその日は営業しておらず入れませんでしたが、代わりに別の店で有名な鮎の寿司を味わいました)。


いろいろな人に話を聞く中で分かってきたのは、大淀町や下市町が、かつてこの地域より南で盛んだった林業に携わる人々が集まる繁華街だったということです。
人と物資が行き交い、暮らしと仕事が交差していた場所。

大淀町は、そうした記憶と文化を、静かに内包したマチなのだと思います。

上映会とあわせて、ぜひこの町を歩いてみてほしいと思います。


記憶を「過去」にしないために

『Yokosuka1953』は、単なる歴史の記録ではありません。
名もなき人びとの人生を通して、「戦後」と呼ばれる時代の影を、いまを生きる私たちに静かに問いかける作品です。

お寺という特別な空間で、映画を観て、語り、考える一日。
ぜひこの機会にご参加ください。

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